言うまでもなくハラスメントをしてはいけません。もちろんハラスメントの加害者になろうなんて、意図して加害者になるような人はそれほど多くないかも知れません。ほとんどの場合は、意図していないのにハラスメントの加害者になってしまったというのではないでしょうか。

ハラスメントをされるようではいけません。こうに言うとハラスメントを受けた人の傷をえぐっているなどと、お叱りを受けそうと恐れますが、ハラスメント被害者にも一定の傾向が認められるという報告がある以上、何か対策を講じる責任があったのではないでしょうか。

いずれにせよ、ハラスメントに関わる人たちは幸福になれません。ハラスメントについて言える確かな事でしょう。加害者、被害者は当然ですが、現場周辺にいた人たちも同じように不愉快な思いをしているはずです。だからこそ、共同の問題として取り扱える余地があります。

ハラスメントされるような状況を作らない工夫があるのです。その工夫を被害のターゲットにされやすい人の立場から考えてみたい。当たり前の事が多いでしょうが、気づきにつながることもあるかと思います。

時間を守る習慣があなたを守ります。つきあいは時間を決めておきます。社内・部内・課内とあるいは客先接待で飲酒の場に付き合わなければならない状況にハラスメントを受ける遠因を作ってしまうケースが少なくないと思えます。なので「今日は何時までおつきあいさせていただきます」などと最初に許可を得ておきましょう。

このとき普段から時間を守る習慣がなければ、拒絶感が伝わってしまいます。拒絶しているのではないと主張するためには、自分が時間に関して厳格であることを周囲が理解している必要がありますよね。時間に正確であるという評価は得るのが難しいもののひとつ。良い評判は得るのに長い時間がかかります。

コミュニケーションを健全に保つのが、信頼感のあるつながりの基礎になります。そのために普段から心がけたいのは次のような簡単なことに過ぎません。最初は、対話を切らないというもの。簡単なことのように聞こえますが、細かにチェックすれば耳が痛い人も多いでしょう。

相手の言っていることを逐一確認していますか?この質問にはいと答えられるようにならなければ、コミュニケーションミスの責任の一端はあるということになります。ミスを犯すとその度に、見えない罰金を信頼関係に支払っているようなものです。

会話の途中で勝手に話を終わりにしないのも大切ですが、なかなか遵守できませんね。「はい、わかりました」この台詞を言った後の責任はわかったといった人に移ります。これも細かいようで、重大な問題をコミュニケーションにもたらします。

要点が分かっているつもりでは困ります。何故なら相手は自分の知らないことを知っているはずだからです。結論は相手の話が終わってからでも遅くないです。会話の終了を相手にさせる巧妙な作戦を常時の手段です。

信頼関係を作りたいと思ったら、朝夕の挨拶を気長に続けることをお勧めします。その期間が誰よりも長くなれば、誰よりも信頼関係の土壌を耕せていると考えてよいです。

信頼関係を維持するのも大切なことです。信頼関係は時々刻々と変化し続けます。昨日は信頼関係があったとしても、翌朝に会った時までに破綻している可能性もあると考えましょう。会う度に信頼関係の維持に心を砕かなければなりません。

礼儀正しい言動を守ると心得ましょう。親しき仲でも礼儀は守るべきなのは、礼儀作法こそは人間関係の基本だからです。仕事が有能でも無礼では評価されないのは、礼儀を知らないのは人間ではないのに等しいと考えられるからです。`